Title No,144

2012年 5月
列車で房総半島横断

GWは日帰りでローカル線の旅へ行ってきました。千葉市のとなり市原市の五井駅から「小湊鉄道」に乗り、終着駅で「いすみ鉄道」に乗り継ぎ房総半島を横断してきました。この2つの鉄道は関東では注目されている私鉄ローカル線で、休日になると周辺の渓谷や温泉を楽しむ観光列車としても人気があります。今回は渓谷や温泉地には行かず、列車に乗る!いわゆる「乗り鉄」です。


地元の蘇我駅から内房線の下りで3駅目、五井駅が「小湊鉄道」の起点駅です。関東では見る機会が少なくなった気動車(ディーゼル車)「キハ200系」が停車しています。五井駅ホームの脇が「小湊鉄道」の機関区になっており、1961年から1977年に製造された「キハ200系」が並んでいます。

この日はお得な房総横断記念乗車券を五井駅で買い大原駅まで向かいました。「小湊鉄道」から「いすみ鉄道」への乗り継ぎが可能で途中下車もできます。



GW真っ只中なので養老渓谷や高滝湖へ向かう観光客で座席は満席でした。また「小湊鉄道」と「いすみ鉄道」が目当てで純粋に列車を楽しむ方も結構います!気動車のカラカラ音に懐かしさを感じます。


本人登場!
(左の画像ではありません。)

温泉街でもある養老渓谷駅で途中下車し
駅構内にある足湯で休憩中です。鉄道利用者は無料で利用できます!


「小湊鉄道」の終着、上総中野駅に到着しました。五井駅から途中下車しなければ1時間10分で到着します。ちなみに上総中野駅は無人駅です。続いて「いすみ鉄道」へ乗換えます。

東京から2時間以内で来れることもあり、「小湊鉄道」の単線でのどかな風景はドラマの田舎のシーンでよく使われています。注目してみて下さい。
上総中野駅で待つこと20分、菜の花と同じイエローの「いすみ鉄道」が入線しました。この路線も「小湊鉄道」と同じく非電化の単線で、元々は「JR木原線」として1988年まで営業されていた路線を第三セクター方式で引継ぎ、その後も赤字経営が続く中で何度となく廃止の噂がささやかれてきた鉄道です。

今年の春にデビューしたばかりの新型車両「300系」です。
「いすみ鉄道」の話題づくりとしてイラストが描かれた「ムーミン列車」が運行されています。また3月の「菜の花」と6月の「あじさい」の時季は、まさに沿線に花を添え毎年話題となっています。(一昨年撮った過去画像より・・・あじさいと200型車両です。)




最後部の車窓より単線の風景を楽しみながら大原駅へ向かいます。曲がりくねって流れる夷隅川(いすみがわ)を越えるべく「スタンド・バイ・ミー」に出てきそうな橋を何度も渡ります。上総中野駅〜大原駅間をワンマン運転で約50分で走ります。




昭和時代の国鉄を思い出させる「キハ52系」が大原駅に止まっていました。この車両は長野県の「大糸線」で長年運用されていたものを「いすみ鉄道」が観光列車として迎え入れた名物車両です。きれいに塗りなおされた「キハ52系」が活躍の場を千葉県に変え急行列車として大原駅〜大多喜駅間で頑張っています。今は土休日を中心に運行され、このGWも注目を集めていました。なお、鉄道遺産として後世に伝えてゆきたいという願いから「いすみ鉄道」では運行支援金を募っているそうです。


(画像左下)
「ガンバレ!!いすみ鉄道」
自販機もご覧のとおり、いすみ線カラーで塗られています。なぜか遠く離れた千葉市内でも同じカラーの自販機を見たことがありますが、ドリンクの売上げの一部が「いすみ鉄道」に寄附されるそうです。



大原駅よりお馴染みの車両「JR外房線」の各駅停車に乗り換えて1時間10分で蘇我駅へ戻ります。



朝出発して夕方までには帰れる気ままな日帰りの旅でした。
天気も味方し充実のGWとなりました!